国際蘇生連絡委員会(ILCOR)による国際コンセンサス2017:JRCの方針

国際蘇生連絡委員会(ILCOR)は2005年に国際コンセンサス(CoSTR)を発表し、このコンセンサスに基づきILCOR加盟各国がそれぞれのガイドラインを作成しました。2010年からはJRCがアジア蘇生協議会(RCA)の一員としてILCORに加盟してCoSTR作成に正式メンバーとして参画し、JRC蘇生ガイドライン2010・2015を作成してきました。

これまでILCORにより5年毎にCoSTRが作成され、守秘義務によりガイドライン発表まで公開されませんでした。2017年からILCORは迅速な対応をするため方針を以下のように変更しました。

 


専任のチームにより重要なトピック毎にエビデンスの網羅的検索(SR)と評価が行われる。SRの結果は、解析チームによりその都度論文化することが認められた。SRの結果を用いて作業部会(タスクフォース)によりCoSTR作成が行われる。1年毎にCoSTR集として発表されることになり、5年を待つのではなく重要なトピックについて迅速な勧告がなされることになった。このCoSTR発表を受けて、その都度ガイドラインを改訂する(update)方法と、これまで通り5年毎に改訂する方法のいずれを選択するのかは各国あるいは各地域の蘇生協議会の判断に委ねられることになった。また2015年から採用された国際的なガイドライン作成方法であるGRADEシステムは2017年以降も継続して使用される。


 

JRCは、アジア蘇生協議会の方針に沿ってその都度のCoSTRを翻訳し、内容についてJRCの解釈を加え、ガイドライン変更の必要性をホームページですることにしました。JRCは、方針決定に際し、有益性や有害性を示す重要なエビデンスを提示する新しいCoSTRが報告された場合は、即座に実践勧告をするため迅速な対応が必要であることを議論しました。一方ガイドラインの作成とその実践にかなりの時間、努力およびリソースが必要であることを認識し、また、ガイドラインの頻繁な変更によって生じる可能性のある混乱を考慮しました。最終的にはこれまで通りJRCガイドラインの発刊は5年毎に行うことにし、次回は2020年の予定としています。

各CoSTRの翻訳の最後にJRCの解釈を加え、ガイドラインの変更の要否について、下記のいずれに該当するか記載しました。

  • JRCガイドライン2015の内容を変更しない
  • ガイドラインの内容を継続するか、変更するかは各自の判断に委ねる
  • JRC2015ガイドラインを変更する必要がある

このJRCの解釈を参考にして、質の高い蘇生を実践していただきたいと考えています。

JRC蘇生ガイドライン2020編集委員会


 

CoSTR翻訳

通信指令員によるCPR_2017

1 CV Ratio (Dispatcher Adult) final_20181025

バイスタンダーCPR_2017

2 CV Ratio (Bystander Adult)final_20181025

胸骨圧迫:換気比_2017

3 CV Ratioo (Adult) final_20181025

胸骨圧迫:換気比_2017

5 CV Ratio (In-hospital Adult) final_20181025